![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/926502ca3c5cb84f18fdb937cebc0ad1.png)
朝日新聞の連載「さかさま不動産」。
前回のブログでも触れたが、
そのあと全7回の記事を読んで、
さらに嬉しくて涙が出た。
https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=1698&iref=pc_rensai_article_short_1698_below_bn
さかさま不動産で繋がって開業した小さな起業家たち全てに共通しているのは、
社会課題解決の心意気。
開業した本屋さんが
「入りやすくするため、入り口近くにカウンターをもうけた。
コーヒー豆は市内のお気に入りの店から、
クッキーはビーガン(動物性食品を使わない)のものを仕入れている」
「子ども連れもゆっくりと過ごせるように、絵本のスペースは広く取った。
2階に作ったギャラリースペースでは、読書会や企画展などのイベントを開く」
「誰もが生きやすい社会になってほしくて、
ジェンダーなど社会課題に向き合う書籍も目立つように置いている」
![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/8e0535de777f04d5699d3c55d71d8d0b.png)
訪問介護を開業した二人は
病院勤務でコロナの中、
「ある日、1カ月ほど入院していた高齢の男性が亡くなった。
感染対策で家族にも会えないなか、「
家に帰っておいしいごはんが食べたい」と、
毎日のように訴えていた人だった。
次第に心拍が弱まっていく男性の耳元で、
下舞さんは「コロナ患者の病室での滞在は15分まで」との目安を破り、
「隣にいますからね」と声をかけ続けた。
寂しく逝ってほしくないとの思いから出た精いっぱいの行いだったが、
粘着テープで幾重にも巻かれた棺を引き渡す時、
泣き崩れた家族を前に無力感が募った」
「深夜2時。緊急の呼び出しを受け、卒寿を過ぎた男性の家に駆けつけた。
「そばにいてあげられなかったんです。気づいたらもう……」。
すぐ隣の部屋で寝起きしていた娘が取り乱していた。男性の心臓が止まっていた。
脈を取ろうと首元に手をあてがうと、まだ肌のぬくもりが残っている。
訪問した1カ月の間、娘たちが父親のケアにどれだけ心を尽くしてきたかを見ていた。
神野さんは声に力を込めて言った。
「ついさっき、安心して眠っている間に亡くなったようです。
悔やむことは何もありませんよ」
それからしばらく経ち、仏壇に手を合わせに行った時、
集まった家族から声をかけられた。
「皆さんに、すべての信頼を置いていました」
「ああ、これだ」。
理想の看護の姿に、一歩近づいた気がしている」
![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/7b6814a64a17af7acf46eba750d752c2.png)
開業したオーダメイド自転車屋は
「シングルマザーの家庭で育ち、
フィリピン出身の母からは「物を大切に最後まで使い込むこと」を学んだ。
「便利な時代だからこそ、愛着をもてるオーダーメイド自転車を通して、
モノの大切さを実感してほしい」
「街の前向きな変化を感じながら、自身も新たな挑戦をしている。
瀬戸市を訪れる観光客向けに、レンタサイクルの実証実験を行った。
中古のパーツを組み立ててレンタサイクルとして活用し、
軌道に乗ったら自治体から買い取った放置自転車を使おうと考えている。
昨年3月と5月に貸し出した自転車には、
陶芸の街らしく織部釉(おりべゆう)の緑色などで色づけした。
愛知県内の2021年度の放置自転車は約1万1千台。
「自転車屋として無視できない。
放置自転車を再利用して街に還元していきたい」と意気込む」
「昨年からは飲食店の名残を生かして、貸しキッチンも始めた。
地元の飲食店やアーティストを呼び込み、
自転車を超えたつながりも生んでいる」
開業した駄菓子屋さんは
「〈こんな禍の下でも、子どもたちが外で遊べる場所をつくりたい。
未来を担う子どもたちのために、いま我々オトナたちができるコト。
そして大門エリアがもっと楽しい場所になるコト。
そんなコトを考えながら、地元のみんなで駄菓子屋を作りあげていけたらと願っています〉」
「古民家改修のノウハウを持つ「さかさま不動産」のメンバーや地域の人たちと一緒に、
ワークショップ形式で物件のリフォームを進めた」
「店内には大きなテーブルとベンチや椅子が置かれた。
「ただお菓子を買うだけの場所」ではなく、長く過ごしたければ過ごせるような空間を目指した」
![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/03a515f051b4af245262c1862e6c1c61.png)
全国各地でさかさま不動産の取り組みが広がっている。
「シャッターが目立つ商店街の空き店舗対策に、
「さかさま不動産」のマッチングの仕組みを活用しようという動き」
「多治見支局(岐阜県)、気仙沼支局(宮城県)、長野支局(長野県辰野町)、
西尾支局(愛知県西尾市)、広島支局(広島県東広島市)が開局済み。
1月にも栃木県内に新たな支局が開局する」
三重県桑名市ではさまさま不動産と提携し、夢を追う若者をマッチングしようとしている。
「古着をシェアする「おばあちゃん向け」の店を開く、
社会福祉士は、世代を超えて人が集まり、交流できる地域の拠点づくりが夢、
「新しいヘルスケアのプログラムをつくりたいと
直径2メートル以上の楽器「ゴング」(銅鑼(どら))を鳴らせる物件を探す」
「さかさまの発想で挑戦する人を後押しし、まだない未来をつくる。
夢をかなえた彼らの気持ちは、
やがて街全体の盛り上がりにつながる。
そのエネルギーは全国へ広がろうとしている」
![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/7f422b2cdc0d197ebdf2899dd2826921.png)
![](https://masaru-kohsaka.com/wp-content/uploads/2023/01/926502ca3c5cb84f18fdb937cebc0ad1.png)