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内橋克人氏を偲ぶ。
 
俺が脱サラして未来を模索していた時、
大きなヒントをくれたのが経済学者の内橋克人氏だった。
 
脱サラをして一年の旅を終え、
石川県金沢に移住し、
飲食店を掛け持ちのフリーターで料理を学んでいた頃、
同時に、
世界が抱える大きな課題と、
自分が抱える生きてゆく道の、
両方を考える中で色々自主的に学ぼうとしていたとき、
新聞の下に載っていた内橋克人さんの講演会の告知文に惹かれ、
確か「浪費なき経済」というような文言だったような、
無料だったこともあり(笑)、赴いた。
 
その後、
彼の経済的思考を
NHKの番組が7回くらいの連続シリーズで放送し、
そうした中にはデンマークの自然エネルギー社会や
地方分散型社会への提案があった。
NHKなので、その放送シリーズの冊子本も出版されてたので、
何度も読んだ記憶がある。
いづれも2000~2003年頃だったと思う。
晩年の内橋さんは、
脱原発や憲法9条擁護運動にも加わっていた。
 
その内橋克人さんが9月1日に亡くなった。

 

以下の記事を読めば、

彼の思想の原点がわかるはずだ。

 

 

 

内橋さんが提唱した

「FEC自給圏」は俺にも大きな影響を与えてくれた。

 

・Food(農業・食べ物)

・Energy(エネルギー・電気・発電)

・Care(福祉)

 

の頭文字を取っている。

上記三つを地域で生み出し循環させる。

今でこそ未来への常識になってきたような感があるが、

これを20年以上前から提言してきたのであるから

すごい経済学者だ。

 

その同じ20年前、

竹中平蔵は小泉政権の中枢に入り込み、

新自由主義の思想を政治にゴリ押しし、

派遣労働拡大と

規制緩和で企業優遇経済に貶めた。

その結果が、

今の荒んだ社会だ。

いまだにスーパーシティー構想はじめ、

権力の中枢にしがみつき、

人材派遣会社パソナの会長になって

利益誘導している。

 

もし20年前、

政治が竹中の示した道を採用せず、

内橋氏の道を歩み始めていたら、

どれだけ違ったこの国になっていただろうか。

人に寄り添った、

人のための経済になっていただろう。

 

 

その竹中が内橋さんを攻撃した。

竹中からした最も困る存在だったんだろう。

 

内橋さんはそれにも毅然として対応した。

彼が当時書いた本

『悪魔のサイクル』は、

新自由主義の問題を明確に指摘し、

そこからの脱却を謳っていた。

 

 

実は数日前、

共同通信の取材を受けた。

共同通信は地方新聞に記事を配信する。

10月半ばに各地の新聞で一面全部で特集してくれるらしい。

 

記者さんの気持ち良い取材の中で、

俺の思考のルーツを聞かれた。

そこで内橋克人さんとFEC自給圏について話した。

 

すると一緒に取材を受けていた椿茂雄さんが、

 

「僕も内橋さんの本は全て本を読んで眼から鱗だった、

  経済成長以外の選択を示してくれた。

   例えば〇〇に反対と叫ぶことも必要だが

    代替案を作って地域から実践してゆくことが大事だと、

     内橋さんから気づかされた」

 

と話してくれた。

 

だから椿さんと一緒に豊和村つくり協議会で活動してても、

言葉交わさずとも同じ方向に進めるんだな、

と合点が行った。

 

 

内橋さんが描いた未来へ、

ひとりひとりから繋いでいきます。

 

ご冥福を祈ります。

 

 

 

 

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