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当店タマツキは、残り5ヶ月で〜す
2018年3月で「閉店」ならぬ「減店」!?
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12月から土曜日も営業します
(12/23の土は予約で満席)
(よって12月からの定休日は日曜日と月曜日)
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水曜日の夜中、
愛犬のミニチュアダックスが、
20年のいのちを閉じた。
20歳というのは充分なほどの長生きだ。
10歳の時、
市販のドックフードから我が家自作の餌に変えた。
鶏の胸肉と野菜の細切りを茹で、
おからを混ぜ、
EMを入れ、
自家製味噌で味付けする。
妻が試行錯誤でたどり着いたレシピ。
愛犬の体調に合わせてさらに工夫を重ねていた。
その後、毛並みが美しくなり、便通が良くなった。
常に便に血が混じっていたが、
それが完治したのだ。
この10年で3回ほどだろうか、断食もあった。
調子が悪くなったのか、全く食べなくなる。
ずっと寝ている。
死んでしまうのかと見守っているうちに、
4日も過ぎた頃、
いきなりムクムク元気に動き出す。
この2年くらい、徐々に弱ってきた。
後ろ足がヨロヨロしてきた。
歩いていてフラつくようになった。
加齢臭もなぜか気にならない。
というか、
臭くてかわいい(@@)
1年前くらいから、
耳も全く聞こえなくなったようだ。
吠えることがほぼなくなった。
二ヶ月前くらいに、
たまに夜中に徘徊するようになった。
部屋をずっと回っている。
認知症の始まりだろう。
ヨダレや鼻水も垂れまくるようになった。
常に床近くまで何かが垂れている。
目ヤニも固まって大きくなっている。
なのに、可愛かったし、人懐っこい(^^)
それでも様々な悪化は、
時に持ち直し、元気になり、また弱る。
そんな繰り返しを経ながら、
徐々に寿命が近くなっていることがわかった。
ここ一ヶ月、
水をよく飲むようになった。
餌は極度にやわらかくした。
だが、食べないことが多くなった。
咳も続くようになった。
喘息のように。
でも辛そうなようには見えない。
呑気に見える。
1日の大半を気持ちよさそうに寝ていた。
二週間くらい前からだろうか、
目がほとんど見えなくなった。
ヨロヨロと歩きながら、いろんなところにぶつかる。
小さな段差から落ちることもあった。
それでも骨折などせず、何とか立って歩いていた。
三日くらい前から何も食べなくなった。
二日前くらいから呼吸が早くなった。
当日昼間、
もう、弱り切ってずっと寝ている。
なのに、俺の顔を見た途端(見えないはずだが)、
ヨタヨタ立ち上がって歩いてきて
擦り寄って挨拶してくれた。
が、寝床に戻ろうとしても左足後ろが動かず、
同じところを回ってしまう。
抱き上げて寝床に運んで寝かせてあげる。
随分と軽くなっていた。
腰もくびれた。
そんな感じだった。
とはいえ、苦しそうでもなく、痛そうではない。
極めて穏やかだ。
妻が、
「今日、かもしれない」と悲しそうに言った。
タマツキの仕込みに出かける時、
「帰ってくるまで死なないで待っててね〜」
と声をかけ、ひと撫でして、出かけた。
夜中25時くらい。
タマツキの片付けを終えて帰宅。
部屋に入ると、
寝ていた彼が二回も連続で顔をもたげて、
俺の方を見てくれた。
実際は見えないし、
聞こえないし、
臭覚だけは正常なのか、
振動が伝わったのか、
俺が帰ってきたのがわかるのだから不思議だ。
長い体をナデナデし、
長い鼻(顔?)に頬ずりした後、
俺もすぐに布団に横たわり、
睡眠に落ちた。
寝入って5〜10分もたたない時、
妻に呼ばれて飛び起きた。
もう爆睡に入っていて気づかなかったが、
彼が「ウォン!」と吠えたそうだ。
もう何ヶ月もほえ声を出していなかった。
暗い中、妻の腕の中に彼が包み込まれている。
彼は急に吠えた後、立ち上がって、またすぐに倒れて、
何かを吐こうとしたらしいが何も出なかった、
という。
もう息をひきとるだろう!
彼を温め撫でながら、妻が言った。
隣部屋の息子を呼び起こし、
3人で彼を摩りながら見守った。
もう息を引き取る寸前だ。
その間、3分くらいだったろうか。
俺たちが見守る中、
音も立てずに、
そっと、
静かに逝った。
俺が抱きかかえると、
首をうなだれた。
本当に、昇天したのだ。。。
見事な死にっぷりだった。
嘔吐も、下血や吐血も、汚物も一切出さなかった。
(死に際して、普通は人もペットも、
嘔吐や便をすることが多い)
「あっぱれ」
この言葉がぴったしだ。
あっぱれな死。
見事しか言いようがない。
なんども、
「あっぱれだったね」と言わずにいられなかった。
痛みはあったのかもしれない。
しかし、そうは見えなかった。
人が病院で延命治療ののちに
苦しそうに亡くなることを幾度か観てきた俺にとって、
こんなに穏やかに死ねるものか、とびっくりさせられた。
息を引き取るタイミング、
最高の見守られ方で、
穏やかに健やかに逝った。
金曜の午前中、雨の中、
小さな庭に1mの深い穴を掘った。
疲れると、息子が変わって掘ってくれた。
塩を振り、有機物(枝、葉)を底に敷いた。
彼を穴に収めるとき、
雨が上がり、雲間から太陽の光が差した。
彼がそうさせたのだろうか、まさか!?
穴の底に丁寧に彼を横たえ、
再び塩と葉をかぶせ、
サヨナラを告げて、
土をかけ戻した。
逝くいのちは、
自らの最期をプロデュースする。
ただし、
それは延命治療をしない時が多いようだ。
そんなことを書いている本を読み終わったばかりだった。
(この本については後日ブログに書きたい)
今日は悲しい内容のように感じられるかもだが、
俺本人は、悲しんでこれを書いているわけではない。
寂しさはあるが、
「この世でお疲れ様、
あの世にいってらっしゃい」
という清々しい気持ちだ。
そして「ありがとう」の感謝の気持ちだ。
犬と一緒に暮らすのは世話がかかる。
しかし、それ以上の心の報酬を、
彼はたくさんもたらしてくれた。
そして最期はまさに「あっぱれ」だったのだから!
20年も長生きした。
これ以上を彼に臨んだら、
むしろ可哀想だ。
動物病院などに連れて行かず、
延命させなくてよかった。
彼が選んだ寿命だった。
繰り返すが、
とにかく、彼の逝き方はパーフェクトだった。
学びや気づきを残した。
食べ物、食べ方(食べないということも含めて)、
死への歩み方。
しかも死を自らプロデュースした。
親しかった3人に体温に触れながら見送られ、
見送った3人に何かを残した。
埋葬のために、雨雲すら、どけてしまった!?
俺にとっては、、、
最期の別れの挨拶を二回もしてくれた。
昼間と、逝く前の寸前。
俺が仕事から帰ってくるのを待って、
逝ったのだと思う。
20年間、
妻がずっと可愛がり面倒を見てきたワンちゃん。
俺と彼との生活は10年だった。
たくさんの癒しや学びや語り合い。
いのちを全うしたね、ルーク。
また、あの世でいつか会おうじゃないか(^^)
昇天する8日前のルークの写真をどうぞ。
20年生きて、この毛並みを見て欲しい。
この写真は、
撮影する前日にルークを見た友人が、
以下のメッセージをくれたので撮ったものだ。
実家のお母さん、
写真を見て驚いてくれたそう。
よかったな〜、ルーク(^^)/
逝く最期の日の昼間、
大好きだった陽だまりの中で
うとうと気持ちよさそうでした(^^)
税理士の井ノ上陽一さんと一緒にトーク @タマツキ
■ 11/11~12(土日)「しあわせの経済」世界フォーラム
http://economics-of-happiness-japan.org/
12日の分科会で髙坂もパネリストとして登壇
当店にて、チケット販売中(3000円)
■ 11/14(火) 10:30~12:30
カフェヴェルデ@大森
■ 11/19(日)11:00~15:00
匝瑳ソーラーシェアリング収穫祭(少雨決行・荒天中止)
■ 11/23(祝/木)13:00~
「生業の始め方、育て方」 LIve & Talk @ タマツキ
糸島より本橋へいすけさん(Vo&Guiter)と
ゲストにミニマリストの佐々木典士さん
■ 11/25(土)13:00~15:00
【 髙坂勝を囲んで 】定員22人)
浦和コミュニティセンター(10階 第5集会室)
■ 11/25(土)18:00〜 脱成長MTG @ 江戸川橋
「楽しい縮小社会」著者の松久寛さんをお迎えして
http://umininaru.raindrop.jp/datsuseichou/tuo_cheng_zhangmitingu/di14hui_kai_cui_jiang_zuo.html
■ 11/27(月)19:00〜 横八会にてトーク(30分ほど)
【 次の時代は「減速」「縮小」こそ自由で豊か
〜 ダウンシフトとは?! 〜 】
■ 地球のしごと大學教養学部 募集スタート
http://chikyunoshigoto.com/archives/category/kyouyou/
12/2(土)
「ライフスタイル 縮小均衡時代のダウンシフト」と題して講義
■ 1/8 (月/祝)タマツキ主催・寺田本家酒蔵ツアー
http://kokucheese.com/event/index/448233/
■ 1/15(月)19:00~
『デフレの正体』『里山資本主義』著の
藻谷浩介さん with 髙坂 トーク @ タマツキ
(仮)5000円 ワンドリンク付き (14名 限定)
■ 2/5(月)19:00~
『腐る経済』著者で天然酵母パン屋として世界から注目を集める
渡邊格さん with 髙坂 トーク @ タマツキ
(仮)5000円 ワンドリンク付き (14名 限定)
■ 2/17(土)13:00~ @ タマツキ
コピーライターで詩人の古屋利幸さんと、
〜 高坂×古屋の「ここだけばなし」 自分を変える「死生観」〜
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私の拙本です・・・・↓↓↓
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