俺のオヤジは、
2007年に風呂で脳溢血になり、
その後、母親の老老介護で半身不随の車椅子生活だった。
その間、
誤嚥や肺炎で6回ほど緊急入院したが、
もう駄目かと思いきや、
復活して自宅に戻ってきて、
車椅子に座って毎日囲碁をして
それなりに充実して暮らしていた。
それは
オフクロの介護を負担に思わない精神性と
体力に依存してのものだが。
死について、
オヤジともオフクロとも兄弟とも話し合ってきているので、
延命治療はしない方針でオヤジも俺ら家族も
医師と病院に伝えている。
2ヶ月ほど前も緊急入院になって、
「明日か明後日が山場」、
と医師に言われたが、
またも復活し、
流動食ながら食事も取れるようになって、
オヤジは相当に生命力が強い(笑)。
いつあの世からお迎えが来ても大丈夫なように、
この2ヶ月前から
俺は車にいつも喪服一式を積んでいる(._.)
先日、オヤジの入院先に行った時は、
大きな字で感謝の気持ちの手紙を置いてきた。
コロナで見舞いはできない時代になった。
病院での死に家族は立ち会えないのだ。
だからもしかしたら
オヤジと会う最後かもしれない。
このブログでも何度か書いているが、
以下の本に影響を受けた。
この本に書いている通り、
オヤジの手を握り、
体をさすり、
体温を感じてもらいたかった。
別れ際には親父の額に俺の額も当ててきた。
死を迎える人にとって、
他者からの体温は温かいものである。
触れることの大事さ。
家族に愛されているという安心感を得ながら、
あの世に逝ける。
短く大きな字の手紙には
オヤジの子に生まれてよかったと、
感謝の言葉を添えた。
男同士で、しかも親子で感謝なんて、
互いに元気なときには絶対に言えない!
実家でオヤジも俺も兄貴も、
言葉を交わすことは少ない。
オフクロが一人で喋っている感じだ、いつも(笑)
だが、最期だからこそ、
そうしたスキンシップの中で素直に伝えられることがある。
自分にそういう気持ちが自然に沸くようにするにも、
スキンシップを重ねてゆく必要がある。
だから俺も、
前々回の入院の時から、
病室にゆくと
積極的にオヤジの体に触れて、
さすったリ、手を握ったりしてきた。
だからだろうか、
絶対にこっぱずかしくて言えないようなことが
言えるようになったのは!
〜〜〜
俺はたまたまにいいオヤジだったが、
虐待などろくでもないオヤジを持った人は、
そんなお世辞は必要ないだろう。
〜〜〜
去年、まだ家にいたオヤジにはすでに感謝は伝えている。
だが、最期に、もう一度手紙で伝えてあげたかった。
緊急入院する数日前、
オヤジがテレビのCMのリバースモーゲージを見て、
オフクロに
「これ、調べて契約できれば、
俺の介護費や入院費、
そして死んだ後の弘子(オフクロの名前)の
生活費にもなるな」
と言ったので、
緊急入院と同時に、
俺の兄貴が調べて契約に動いた。
俺自身も10年前くらいだろうか、
リバースモーゲージの仕組みを知る機会があり、
これはいいサービスだ、
と心得ていたし、
相談があると人に勧めたこともある。
今、ネットで調べたら
以下の説明を見つけた。
〜〜〜
リバースモーゲージとは、
「高齢者が居住する住宅や土地などの不動産を担保として、
一括または年金の形で定期的に銀行から融資を受け取り、
受けた融資は用者の死亡時等に担保不動産を処分し、
元利一括で返済する仕組み」のことです
〜〜〜
日本でのこのサービスのシェアは、
東京スター銀行が一番大きい。
俺の10年前の著書に書いているが、
2000年頃にオヤジが経営していた事業が倒産になって、
実家の土地も家も銀行に押さえられてしまった。
俺ら兄弟で金を出し合い、
なんとか実家を取り戻せた。
家が惜しかったからという理由ではない。
両親が住む場所がなくなるのを阻止しようとしたからだ。
実家は俺ら兄弟が育った場所だが、
両親が築いたもの。
だから、
その土地も家もリバースモーゲージで、
死が近いオヤジとその後のオフクロに使い切って貰えばいい。
何度も兄弟3人でオヤジとオフクロの老後や死を
話し合ってきているので、
今回相談することもなく暗黙の了解で
リバースモーゲージ契約にすぐ動けた。
俺も兄貴も妹も、
かつて両親が残そうとしてくれた実家の土地と家に執着はない。
リバースモーゲージは、
地方の家では難しいかもしれないし、
資産価値が下がっている家でも難しいかもしれないし、
そもそも賃貸で暮らす方々にも関係ない話である。
実は実家は横浜市であっても
リバースモーゲージの対象から外れていた。
相当厳しい条件だったが、
兄貴がその銀行の融資を受けたことがあったので、
担当者がなんとかしてくれた感じだ。
よって普通のリバースモーゲージ契約よりは、
条件が厳しくなっている。
みなさんのご両親の実家が、
もしくは老後を迎えていてご自身の家が、
資産価値があるかもしれない方には、
お勧めだ。
実家が持ち家の方だけへの情報で
申し訳ありません。
リバースモーゲージのしっかりした説明なしに
ここまで書いた。
以下、ネット記事があったので、
読んでいただけたらお分かりいただけると思う。
9月27日(日)〜 オンライントーク
「アフターコロナ時代の
農を中心とした地域づくり』
【 髙坂勝 トーク 】
●10月10日(土)20:00~22:00 Zoomでトーク
テーマ「次の時代を先に生きる」
主催&ナビゲーター:チャービー・藤田和美さん
●10月18日(日)8時半〜(予定)
リモート田楽学校 from 綾部
「田舎に散れ!〜
必要なのはちょっとの勇気とイマジネーションと
わずかなマネー」
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髙坂勝の著書
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以下の本の3章と4章で髙坂も、
平田オリザさんと藻谷浩介さんに混じって鼎談しています
以下の本の第6章全体で、
髙坂/タマツキ/移住者のことを取り上げてくれています。
実践者が語る半農半Xのいまとこれから
1,980円 ご希望の方は髙坂までご連絡ください
oh.moonsetアットマークnifty.com
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