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『地域の力』など素晴らしい著書があり、

パルク自由学校や出版社コモンズを営まれていた

故・大江正章さん。

 

 

 

 

生前、随分と可愛がっていただいたし、

俺も大好きだった。

 

すごく男気があって情熱を持った方で、

曲がったことにはちゃんと怒れる人だった。

 

その大江さんの遺作となった『有機農業のチカラ』で

俺のことも取り上げてくださっていて、

未だに目が潤み、感謝の気持ちがわく。

 

 

 

 

 

 

大江さんに呼ばれて一緒にトークする機会も多々頂戴した。

 

こんなことがあった。

 

3.11福島原発事故でキャベツ農家さんが自死された。

まもないころ、

あるトークイベントで

大江さんや有機農業のパイオニアの金子美登さんと一緒に

登壇する機会をいただいて、

そのあと交流会があった。

 

一緒に登壇したある著名な方が

「自死までしなくても福島を出て農業やればよかったのに」

と軽く口にした。

 

俺はそれを聞いて憤慨したが、

大先輩ゆえに言葉を押し込めた。

 

だけど俺の隣にいた大江さんはおしぼりを机に叩きつけて、

「アンタは農家というものをわかってない、

  先祖代々受け継いで大地に根差してきた百姓が

   農地を放射能で奪われた悔しさが、わからんのか!」。

 

死を選ばれた農家さんの悔しさ、

俺の中の悔しい気持ちも大江さんが代弁されて、

涙を堪えるので精一杯だった。

 

トイレに立った大江さんについてゆき、

自分が言えなかった不甲斐なさ懺悔と、

それを言ってくれた大江さんに感謝を告げた。

 

 

こんなこともあった。

 

Organic Bar【 たまにはTSUKIでも眺めましょ 】を

開業して間もない頃、

大江さんたちが貸し切りで来てくれた。

初めて会う大江さんは、

みんなでこういう店を応援しようよ、

と仲間に言ってくれた。

 

その後、時折顔を出してくれた。

 

店を閉じる2018年に近い頃だろうか。

大江さんがこう言った。

 

「髙坂くん、お店出した頃に比べて、

  随分、料理がおいしくなったね〜」

 

褒められたのか?なんだか複雑な気分だったが、

お店を始めた頃、まだまだ料理や素材仕入れも未熟で、

大江さんにとっては耐えられたものでなかったのだろう。

それでも時折顔を出してくれて、

ずっと温かく見守ってくれていたんだ。

まさに応援してくれていたんだって。

 

その心がすごく嬉しかった。

 

 

 

大江さん、

当初、不味い料理を食べさせていて、すいませんでした。

なのに文句も言わず応援してくれて、

そして、

大江さんの口を満足させられるまでになって、

それをちゃんと伝えてくださって、

ありがとうございます。

 

ご冥福を祈ります。

 

大江さんが残した想い、

微力ながら受け継いでいきます。

 

 

 

追伸:

 大江さんを偲ぶ会が

 12月18日(土)に開催されるとのことです。

 私も賛同人の末席に名を連ねさせて頂こうと思います。

http://www.parc-jp.org/freeschool/event/210613.html

 

 

 

 
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ポケットマルシェの高橋博之さんの
「歩くラジオ」でトーク対談。

以下から1時間の対談がご覧いただけます。

 

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【 髙坂自宅民泊 】
 
 
【 一棟貸し】

 
撮影などのスペースとしてのご利用は↓
 
 

 

     髙坂勝の著書 

 

 

以下の本の3章と4章で 髙坂も
平田オリザさんと藻谷浩介さんに混じって鼎談しています。
 
以下の本の第6章全体で、
髙坂/タマツキ/移住者のことを取り上げてくれています。

 

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