夏休みこども教室について、
先日もブログで書いたが、
なかなかの反響を頂いた。
そこで、一部、説明したい。
子どもの事故や怪我の際に
「責任は誰が取るんだ」という反対や
面倒な問いへの対応は、
次のようにした。
実行委員会形式にして、
お子さんをお預けになる親御さんも
運営スタッフになってもらう形。
去年成立した労働者協同組合法、
働く人が自ら出資して運営に携わる
「協同労働」という新しい働き方
(といっても法律がやっと通っただけで
世界でも日本でも歴史があり、
ゆっくり拡がって来ている)
に近い考えだ。
参考記事1
参考記事2
親御さんは仮に子どもが怪我しても
訴えるとかクレームするという立場になりづらい。
親御さんは同時に運営者の1人だからだ。
訴えるということは、
イコール訴えられるということになる。
こうすることで、
親御さんも地域で一緒に子育てしてゆくという自主性になる。
それは「消費者」にならない、ということでもある。
ここが重要なんだ。
お子さんをお預かりする際には、
親御さんに以下の取り決めをご理解いただいた。
〜〜〜
本取組は、「夏休みにもこどもを預かってもらえる場が欲しい」という保護者の複数の声を受け止め、その保護者の方々も含めた地域のみなさんの有志で検討を重ねて実現したものです。「子供は地域のみんなで育ていきたい」という想いを大切に運営したいと思います。ご理解とご協力をお願いします。
①お子様をお預けになるご父兄様は必ずこの「夏休みこども教室実行委員会・共同運営メンバー」になっていただくことを条件とさせて頂き、メンバー費1,000円をお支払い頂きます。
②メンバーであるご父兄様は、「夏休みこども教室」の会議や運営に可能であればご参画いただき、ともにこの取り組みの向上を図って参りましょう。
③お子様、並びに、メンバーが、万が一の怪我や事故などのトラブルが生じた場合、メンバーである保護者の皆様と一緒に対処に当たります。
④怪我等については、適正な対応を行うとともに、加入する損害賠償責任保険内で対応いたします。
〜〜〜
ちなみに、
夏休み期間にお子さんをお預けになるのに
料金は1万円。
スタッフは有償ボランティアということで時給800円。
7時半〜18時半で3交代制で、
常時最低2人、通常3〜4人で体制を取る。
地元の高校をめぐり、
ボランティアも募ったら17人も参加。
(始動前の11人から、始動後さらに参加希望が増えた)
運営費で約50万〜60万円くらい。
親御さんからの支払いや会費の収入で20万円。
足りない補填分の30〜50万円は、
豊和村つくり協議会から出す。
村つくり協議会は、
ソーラーシェアリング収益からの基金だ。
夏休みに子ども教室があったらいい、
というニーズを発見したのは、
以前のブログに書いたが、
以下に転写する。
〜〜〜〜
昨日から、
夏休みに親御さんが仕事で
家を留守にしなければならないお子さんを預かる
「夏休みこども教室」が無事にスタートを切れた。
豊和村つくり協議会でなかなかお母さんたちの声が出なかった。
年配者が最もそうに女性の発言を挫くような発言を
することもあった。
それでは女性や若者は意見を言えなくなる。
一方で同じ年配者でも、
たくさんの耳を傾け、
変えていこうとしてくださる方々も地域にはたくさんいる。
そうした方と一緒に協働できるのは嬉しくなる。
それでも中々女性からの声が出ないことを受けて
女性だけに集まってもらう会議を提案して、
いざ開催してみた。
すると、
働く子育て女性の方々から、
コインランドリーが近くになくて不便している、
とか、
普段は放課後子ども教室があるので
仕事からの帰宅まで安心だけど、
夏休みなど長期の子どもの休みに
毎年苦労している、
などの声が出てきた。
そこで、
その課題を発言してくれた女性の方々と、
一緒に取り組んでいきましょう、
となった(^^)
そうやってバタバタと半年を要してきた。
そのスタートが昨日だったのだ。
地域の方、元学校の先生、移住者、多くの方との協働で、
地域の課題を地域で解決する形が一歩動き出したわけだ。
初日、様子を見に行って、少し目頭が熱くなった。
子どもたちが楽しげに話しかけてくれる。
ある男の子が
「あ、髙坂さんだ!」
「俺もたまに来るから一緒に遊ぼうな!」
「ヤダ〜」
「このやろう!」(笑)
みたいなズッコケ会話(^^(
もう一つ嬉しいこと。
地域の買い物難民の方への移動販売「とくし丸」
(独居や年配者や困っている方々の見守りを重要視する)
の導入も確実になった。
オーガニック志向で社会貢献意欲高い
ナリタヤさんなるスーパーと連携させてもらえたことも
すごく嬉しい。
ナリタヤさんからしたら赤字覚悟での力の入れようだ!
実は7月中に地域の個人宅から50軒の要望が必要だっが、、、昨日クリアしたのだ!
2年がかりで望んだものが実現する。
残念ながら上記二つの取り組みに
市のトップレベルや教育委員会は応援してくれなかった。
(担当者や課の方々は共感し、上層部に上げてくれるのだが)
「責任は誰が取るのか」と言う言い訳も、
地域の一部の方々や関係者から出た。
そうやって、
必要なことが置き去りにされてゆくことを垣間見た。
ハードルは高かった、
でも自力で漕ぎ着けた
(正確に言えば、一緒に動かれた椿茂雄さんの奔走の賜物だ)。
この事実によって、
逆に行政や市が変わっていってもらえればいい。
子ども教室には
地元の高校生もボランティアで11人も参加してくれる。
椿さんと高校を回った甲斐がある。
断られた高校もあった。
それでも動いてくれる高校や先生もいたと言うことだ。
学生さんたちの何かにつながってゆくだろう(^^)
オーライニッポン会議(代表・養老孟司)より
「ライフスタイル賞」を受賞しました。
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以下の本の3章と4章で 髙坂も
平田オリザさんと藻谷浩介さんに混じって鼎談しています。
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