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匝瑳に移住したばかりの山口勝則さんが、
去年に引き続き、
SOSA PROJECT の田植えの映像を、
素晴らしいセンスで作ってくださいました。
 
ぜひぜひ、ご覧くださ〜い(^^)
 

 

 
髙坂、
そして SOSA PROJECT が
この素晴らしい谷津田(山に挟まれた田んぼ)で、
米作りをできるようになった始まりは10年前。
 
お米を作りたい、
できれば山に囲まれた田んぼで、
しかも冬水田んぼ(冬期湛水不耕起)で!
 
そんな願望を持っていても、
なかなか見つからない田んぼ。
 
そうした中、
当店のお客さんから聞いて、
俺が望んでいる環境に近い、と感じ、
すぐにその地に行きました。
 
そして魅了されて、
その田んぼの管理を委託されていた、
青木栄作さんに挨拶に行きました。
 
どんな会話をしたか、覚えていません。
 
でも、
一つ返事で気持ち良く笑顔で、
やっていいよ!
と言ってくれたのです。
胸が躍りました。
 
青木さんからその場ですぐスコップを借りて、
復田作業を一人で始めました。
店がある日だったので、
15時前には電車に乗り、
タマツキに戻ったのでした。
 
そうして俺が青木さんに出会い、
米作りを始めて10年。
 
 
青木さんは40年前にここに来て、
「アルカディアの里」を切り開き、
誰でも来ていいという場所を作り、
のちに俺たちの活動に、
場所だけでなく
様々なはからいをしてくれたのでした。
 
 
その青木さんが、
先週月曜日の早朝に亡くなりました。
68歳でした。
 
青木さんと40年前に一緒に活動していたSさんが、
青木さんへの想いをメールでくださいました。
 
 
私にとっては、
最高に信頼でき、尊敬しながらの
40年近く前からの友人である
青木さんの他界への旅立ちは、
あまりにも悲しい出来事でした。
 
少し前から、感じてはいましたが、
現実を目の当たりにすると、
余りにも切ない想いが込み上げてきて、
娘さんの前で涙してしまいました。
 
私より、2歳年下です。
芝山の山の中のプレハブの灯油ランプの下で、
酒を呑みながら語りあかし、
木に吊るしたジョウロのシャワーを浴び、
山の下の井戸から、バケツで何杯も水を汲み上げ、
養豚場から調達してきた子豚を処理して、
焚火で丸焼きにしたり、
想い出は尽きることはありません。
 
今の住居は、仲間達で基礎から土を掘り起こし、
木を組上げて建てた記憶があります。
 
青木さんの意志、実践に協力出来ず、
日々を暮らして来たことを恥じております。
 
青木さんは自分の後継者の心配を常にしておりました。
今の活動の基礎は、
市の行政レベルではどうしようも無く、
青木さんが県政まで動かして立ち上げたものです。
 
遺志を貫きましょう。
 
 
青木さんからご紹介いただいたSさんにも、
とてもとてもお世話になっていて、
Sさんの様々なご協力なしには、
今の SOSA Pro はありません。
 

 

青木さん、ありがとうございます。

本当に、本当に、感謝です。
言葉だけでは伝えきれません。
 
 
亡くなった後すぐ、
ご連絡をいただきました。
 
穏やかなお顔、
そして背中はまだ暖かかった。
体温が残っていました。
 
葬儀までの三日間、
毎日、青木さんの寝顔に会いに行き、
手を合わせました。
 
あっぱれな逝き方でした。
 
 
SOSA PROJECT の田んぼに来ている
80組の方々にお送りしたメールです。
 
〜〜〜〜
 
三日前でしょうか、
青木さんがいつものように緊急入院されて、
病室から様々な方にお電話されたようです。

妻にも、
「また入院しちゃったよ、参ったな〜」
「持ってきてもらった梅では足りないから、

   もっと採ってきてもらえる?
「シソも一緒にお願いします」
なんて電話してくれました。

私もその前日に、梅の件やら、施設のことやら、
元気な声でお電話を貰っていました。

そんなわけで昨今何度も緊急入院しながらも、
いつも不死鳥のように蘇っていたので、
全く心配もしてなくて油断しておりました。

病院から戻ってきた亡骸のお顔は、
とても穏やかで男前で、

生前よりも顔色が良いくらいでした。
まだ亡くなられて4時間程度だったので、
背中に体温が残っていてとても温かかったです。

以前、
ルポライターの荒川龍さん

(「ダウンシフター」なる言葉を私に教えてくれた方)
も、数年間、こちらで田んぼをしていました。

彼の書いた近著に
『抱きしめて看取る理由』

 

 

があります。

 
死生観と
具体的な死への対応を得ることができる良書です。
そして「死」が怖いものから
温かいものに変わるでしょう。
 
またウェブにも記事がいくつか書かれています。
『37歳で逝った母が5人の子と交わした約束』

https://toyokeizai.net/articles/-/214196
『看取り士になった娘が見つめた母の最期』
https://dot.asahi.com/aera/2017111300062.html

素晴らしい記事ですし、
よかったら書籍もお読みくださいね。

その著書の中で度々出てくるのですが、
死後1日はまだ体温が残っているそうです。
その間に、親族や親しかった人たちは、
抱きしめて、いのちのバトンリレーをされるといい、と。

病院だと、死後30分程度で安置室に運ばれてしまって、
そうした行為をする時間はないそうです。

話が逸れました。

皆に死を予期させず、心配を一切させず、

死期を遂げた青木さん、
さすがでした、粋でした。

さて、葬儀などに関しては、
青木さんやご親族の意向で、
家族葬で小さく、というものでした。
SOSA PROJECT からは高坂家だけでお願いします、
とのご意向を頂戴して、
昨日、通夜/告別式/初七日の一切を行い焼き場に行き、
お骨になって戻ってこられました。

よって今日のご報告になったことをお許しください。

今後しばらくはアルカディアにお骨が安置されます。
田んぼに来た折に、
普段着でお線香をあげて、
青木さんに感謝の意をお伝えいただけたらと思います。

また今後、
息子のケイタさんが、
青木さんの多大な所有物や遺品整理で

苦労すると思いますので、
その折は、皆さんにお手伝いいただけると幸いです。

簡単ですが、ご報告でした。

青木さんなくして、
私たちのNPO活動や

田んぼでの自給はありえないものでした。

青木さんへの感謝とともに、
ご冥福をお祈り申し上げます。

 
髙坂
 
〜〜〜〜
 
 
「アルカディア」とは「理想郷」という意味。
 
青木さんの遺志を継いで
この地を豊かで笑顔あふれる理想郷に
進化させて行きますね。
 
 
この山口さんが作られた
理想郷にふさわしい素晴らしい映像、
故・青木栄作さんに捧げます。
 
 
青木さん、
天国でも自由に楽しんでますか〜(^^)!
 
 
 
 

—  【 高坂 勝 HP 】  —
http://umininaru.raindrop.jp/masarukohsaka

 

 

 

ハーバービジネスオンラインに、
久しぶりに記事を書きました。
連載になる予定です。

https://hbol.jp/166969

 

■マイナビ農業というウェブニュースで、
SOSA Projectから始める地方移住
   髙坂勝さんが語る農業と「ナリワイ」

 

6/23(土)からスタート

【先着8名】若者向け「なりわい起こしラボ」

(満員御礼)

https://coubic.com/tsukurou-nariwai/365017

https://www.facebook.com/events/196145991199366/

 

 

7/28(土)18:00〜 脱成長MTG Vol.16

「先進国は脱成長に向かっても、

      途上国に脱成長・脱開発を求めることはできないか
         〜 途上国における成長・開発に代わるもうひとつの道」

    講師は日本国際ボランティアセンター(JVC)代表を

     もうすぐ退任される谷山博史さん

http://umininaru.raindrop.jp/datsuseichou/tuo_cheng_zhangmitingu/di16hui_kai_cui_jiang_zuo.html

 

 

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以下の本の3章と4章で、
私・髙坂も、
平田オリザさんと藻谷浩介さんに混じって鼎談しています。
 
以下の本の第6章全体で、
髙坂/タマツキ/移住者のことを取り上げてくれています。↓

 

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