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本日1/28(水)、
タマツキは予約で満席になりました

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17~18と水俣に行ってきました。
水俣・芦北地域雇用創造協議会からお招き頂いて
講演に行ったのですが、
想像以上に、学びと感動の旅になりました。

水俣に行くのは
他の場所に行くのと違います。

水俣病という歴史を背負ったところ。
多少也とも失礼のないように勉強しなければと思っていました。

年末年始はゆっくりと石牟礼道子さんの 『苦海浄土』 を読みました。
二年も前にある方から頂いた本で、
最初の数ページ読んだ後、そのままになっていたのですが、
今回読み始めたら石牟礼さんの文章力と表現力に圧倒されて、
夢中で読み込んでしまうほどでした。
水俣病がどのようにして起き、どんな苦しみで、
どれだけその家族が虐げられ、
加害者側のチッソや行政や国の対応の酷さなど、
それなりに知っているつもりでも全く知らないことに気づかされました。
作品としての『苦海浄土』の素晴らしさにも感銘を受けました。
水俣病になった方々の心の言葉を見事に細やかに表現し、
また、ところどころに、
漁師としての慎ましき、しかし暮らしの細やかな満足を、
穏やかで美しい海を舞台に描いていて、
悲しい事実の物語なのに、悲しさだけで終わらない、
人間と自然の見事な関係性と感銘性を描き出しているんです。
人にとって根源的な幸せとは何か・・・・
足るを知る営み・・・・
苦海浄土、ぜひ読んでみて下さい。
想像力が鍛えられるはずです。

さて、、、、そうした水俣芦北地域に
いったい私がノコノコと赴いて何を話せばいいのか。。。。
きっかけを下さった天の製茶園の天野浩さんや
企画事務局の福田大作さんに
「何をお求めでしょうか」と聞いてしまうほどでした。

結果としてはいつもの如くダウンシフトについてと、
私が考えるこれからの地域のつくり方をお話ししたのですが、
私自身の原点を顧みる機会にもなりました。

水俣も、3.11東電原発事故も、
世界中で起こっている環境破壊や貧困も、
今喫緊の後藤健二さんの事件も、
根っこは同じ。

経済成長至上主義です!

水俣病資料館や
水俣病患者さんが初期に出た「出月」や「月の浦」地区を巡り、
有機水銀の汚泥を埋めて作られた公園で祈りを捧げて、
私の原点の「怒り」が込み上げてきました。

経済のためには人々の「いのち」や「くらし」を犠牲にするシステム。

現代に至ってそれが未だに、
というよりは、もっと酷くなっているのかもしれない。

高坂勝という人間をサラリーマン時代に闇に追い込んで行ったのも、
このシステムでした。

今、本を読んでくれたり、当店に来てくれたり、
田圃に来てくれる方々も、
このシステムから抜けたくて苦しんでいます。

講演が始まる5分前、
頂いていたタイトル 「 半農半Xでダウンシフトする生き方 」 を
変えました。

「じゃなかしゃば」 

「じゃなかしゃば」 とはこの地域の方言で、
「今のようでない世の中」という意味だそうです。

水俣宣言
に使われている言葉です。

講演のどこかで使いたい、とは思っていたのですが、
タイトルでこそ使えべきだ!と、
寸前に頭に降りてきました。

私は単に呑み屋をちっぽけに営み、
田んぼで食べる分だけ自給して、
静かに暮らしていればいいものを、
これだけ意地になって、
経済成長なんていらね~、って
本や講演やイベントや来店者に言いふらしまわっているのは、
まさに「じゃなかしゃば」に向かって、
誰も加害者にも被害者にもならず、
当たり前に笑いながら暮らせる世の中に、
少しでも近づけたいから。

その自分を再確認させてくれた旅でした。

水俣は、あまりに美しいところでした。

海と川と山に挟まれた小さな集落。
湧き出るように魚が捕れて、山の幸が抱負で、
穏やかな気候。

何を食べても美味しい音譜
最初に福田さんが案内してくれたマルシェイベントで食べた
おでん、ヨモギぼたもち。
それぞれ今までの人生で一番美味しいおでんとぼたもち!
と感じる程でした。
しか~も安い!
主催者としては、これでも高いのでは、と悩んだというからビックリ!

水俣芦北は、
青い海と空、緑の山々、人々の暮らしが一体となった楽園です。
私の大好きな棚田が多々溢れていました。
山から降りてくる水が石積みの棚田を巡り、里に降りて潤す。
最後は海に至って、豊かな海産物をもたらしてくれる。
山からの微生物を田んぼと川を介して海に運び、
全ての生きものも人間も健康にしてくれる。

そんな美しい営みの血流を、
チッソが排水で流し続けた有機水銀によって、
いのちも集落も町も村も被害者も加害者も分断されたのでした。

それでもいま、
「もやいなおし」といって、
永遠のつながりなおしの試みが始まっています。

環境都市として生まれ変わりつつ水俣芦北へ。
ぜひ遊びに行って下さい。

行くなら、オモシロイ素敵な方々をご紹介します(^^)
おいしいもの三昧ですよ!
湯の児温泉、湯の鶴温泉もあります。

田舎へ移住したい方、優先候補に水俣を入れてみて下さいね。

二日間まるっきり水俣を案内してくださって福田さん、
夜泊めて下さった天の製茶園
の天野さんファミリー、
(すべてにビックリ、すごいです、天野さん達の在り方、
       夜は囲炉裏で、と聞いていましたが、
               あれは室内での焚き火です(笑)。
                        いとも簡単に家でも何でも作ってしまう親父さん、
                                   超ツワモノです、自称「バカの王様」!!!)
もじょか堂
とアボガド農園とツリーズハウスの澤井さん、
素晴らしいお茶を飲まして下さった桜野園
の松本さんファミリー、
トーク会場で素晴らしい景色と施設の福田農園ワイナリー
福田さん、

みなさん、本当にありがとうございました(^^)

追伸::::お茶こそ関係性の接着剤

この旅で、お茶の素晴らしさに目覚めました。
今まで、お茶に対する
喉を潤すためでしかなかった私の鈍感さが恥ずかしくなりました。

天野さんのお宅で飲んだお茶、
桜野園の松本さんのお宅で飲んだお茶、
すごいんです。
まず、水がすご~くいい。
水俣の山から湧き出る水は、立体感があります。
舌と喉に立体的に練っとりとミネラルが乗っかる感じ。
そして作り手の天野さん、松本さんの想いや個性がそのまま、
香と味覚に訴えてきます。
しかもお茶を育ててくれたご本人が煎れてくれるくれるのですから、
そりゃ、これ以上の贅沢品はありません。

ぜひ、みなさんにも注文して飲んでもらいたい、、、!
(もじょか堂さんHPでも、
  天野さん/桜野園の松本さんのお茶や水俣のお野菜など購入可能)

当店には、
静岡の杵塚農園さん、
奈良大和の伊川健一農園さん、
がご来店頂いています。
そして今回ご縁を頂いた天野さんと松本さん。

みな農薬化学肥料を使わず、
大地を汚さず、人の心身を健全にし、
地域おこしの中心も担っています。

昔は縁側でお茶を飲んで、
人と人とが地域のコミュニティーをつむいでいたはず。

もういちど、現代社会で奪われた時間というものを取り戻すために、
友人と、家族と、お茶をすする時間を取り戻してはいかがですか。

そんな素敵な時間を有するために、
最上の無農薬のお茶を飲んでほしいです(^^)



アボガド農園にあるツリーハウス



熊本と鹿児島のかつての峠、遠くに不知火海



山と漁港が接近した美しい集落



天野さんの茶畑から霧島高千穂を臨む



海の上にある日本唯一の学校(既に廃校)


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高坂勝 著 『 減速して自由に生きる ダウンシフターズ 』

———【 髙坂 勝 の トーク 出演情報 】———-


■ 2/7(土) 18:30 調布
「ダウンシフースと半農半X 地方で自然と調和して自分らしく生きよう」

■ 2/8(日) 12:30 和光市中央公民館2階会議室
ドキュメンタリー「田んぼの独り言」上映後、トークとパネルディスカッション

問い合わせ:048-424-9115

■ greenz 「ダウンシフターズになろう!」
 2/11 募集〆切

       第1回 02/16(月)19:15-21:45
       第2回 02/23(月)19:15-21:45
       第3回 03/09(月)19:15-21:45
       第4回 03/14(土)10:30 ~03/15(日)14:30 @千葉県匝瑳市
       第5回 03/23(月)19:15-21:45 @たまにはTSUKIでも眺めましょ

■ 2/15(日) 13:30 東大和 市立中央公民館 視聴覚質 で トーク
「減速して自由に生きる」  
参加費:300円
 問い合わせ:042-565-7478

■ 3/21(土) 15~18時 平井ななえさんとトーク
 「そろそろ人間に戻りましょう! きっかけは農と脳!」

■ 7/5(日) ネクスト200年創造学科
by 地球のしごと大學 


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