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ここに来たのは7年ぶり。

脱サラしてすぐ一人旅・東北アンプラグド・ツアーしたとき以来。

あの時

誰もいない真っ暗な山奥のキャンプ場を宿にして東北を旅しました。

都会育ちの私には、

森の夜の暗闇は本当に怖かった。

野生の動物、お化け、空腹、火が起せない・・・などなど

でも旅を続けるうちに

山に一人でいることが気持ちよくなっていた!

毎晩、満点の★を見上げながら眠くなったら寝る。

電気などの便利のない幸せ!

一方、

普段当たり前だと思っていた文明のありがたさを

感謝できるようになったのもこの頃でした。

「色即是空、空即是色」なるかな(^^)

今の私のシンプルライフの原点になった東北地方の未開発に感謝です。

そう、東北は文明を見つめなおすのに最高に素敵です。

その旅で巡り会った忘れられない温泉・・・・

それが

【鶴の湯】です。

さて、

秋田空港から車で二時間。

道中は紅葉街道。

色鮮やかな赤や黄色が運転の眠気を吹き飛ばしてくれます。

驚きは、道に自動販売機が全くないことです。

そして、ゴミも落ちていない。

気持ちいい!

途中、立ち寄った角館で食べた稲庭ウドン、美味かったなぁ!

田沢湖の神秘的な湖面を堪能して、

駒ケ岳を臨みながら乳頭温泉郷へ。

途中から舗装道路もなくなり、

土の道。

周りは穏やかな森や泉や小川のみ。

こんなところに宿があるのかと不安になるような道を進むと

山の中の一軒宿「鶴の湯」に到着です。

写真の左建物は江戸時代から使われています。


宿の真ん中を流れる小川

のぼせたらこの流れに足をつけることもできます。

白濁の湯

源泉を飲んでも美味しい。

便秘・高血圧に効くそうです。

ガブガブ呑んでしまった(^^)

この宿は徹底的に合成の建材が使われていない。

コンクリートやプラスチックや鉄やタイルや・・・

そういうものが全く使われず、

石、土、木、竹で全てが造られてる。

だから、なぜか落ち着くのです。

ちなみに私の店も

お客様の席からは合成のモノは見えないように設計しました。

自然からの素材を建材にすると、

そこにいる人は何故か落ち着いた気分になります。

私の店に来るお客様は滞在時間が長い。

そのわけは、ここにあるのです(^^)

さて、

露天風呂では湯船まで伸びるススキなどの雑草も自然のままで

嬉しそう。

湯船に落ちる源泉湯も竹筒から流れてきます。

夕食はいろりにて・・・

アユを焼いてます(^^)


芋汁です。

天然の自然薯を擦り下ろして、

鍋に入れてあります。

これが美味い。

その他の料理はきのこが中心。

山の幸が満載なのです。

宿のオヤジさんが言いました。

「ここはなんにも無くてつまんないところ」

いやいや、おじさん、そうじゃないですよ。

こんなに贅沢な食文化とスローな時間があるじゃないですか!

東北は遅れてる・・・・・

のではなくて、

これからのオルタナティブでサステイナブルな新しい時代の

先端にいるのです。

何も無いのでなくて、沢山の自然の恵みがある。

本当の豊かさがここにある。

夜中、外で満点の星に鳥肌がたちました。

こんなに星ってあるんだって!

東京では、たとえプラネタリウムに行っても、

こんなに星は見えません!

ここは豊かな場所!

本当の幸せは開発によってもたらせられるのではない。

自然の中にこそ幸せはある。

そういう幸せを得るには、そんなにマネーは必要ありません。

開発というマネー至上主義の時代はもうすぐ終わりですね(^^)

川の流れる音、湯船から舞い上がる湯煙、そして満点の夜空。

最高のスローフード。

贅沢な夜でした!

翌朝、黒湯に移動。

ここも最高の露天風呂だヨン(^^)

秋田の山の幸や農産物をたらふく買ったら、

帰りの飛行機でバッグからネギがはみ出してるのは

私だけでした(-_-)

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